犬の股関節脱臼

2019年07月25日

トイプードルの6歳の男の子が昨日から足が痛そうという事で来院されました。
病院内では足を触っても痛がるそぶりが無かったですが、歩き方を見ようとしても右後肢完全挙上だったため、レントゲンを撮りました。

右後肢の股関節脱臼が認められます。尾腹側脱臼です。(赤丸部分) 
また、今回の症状とは関係ありませんが膀胱内に結石が認められます。(矢印部分) 

股関節脱臼で発生率が一番高いとされるのは下のレントゲンのような頭背側方向の脱臼です。

同じ股関節脱臼ですが、今回の症例である腹尾側脱臼とは整復方法やその後の固定方法が異なります。
股関節脱臼は、大腿骨の骨頭が骨盤の寛骨臼から外れてしまった状態になることです。外傷性の股関節脱臼は、交通事故や落下などによって起こる事が多いです。
今回の症例は、遊んでいたときにびっくりしてこけてから足を痛そうにしているとのことでした。
股関節脱臼の治療には、手術をしないで整復し固定する方法と手術による方法があります。
今回は初めての脱臼という事と、脱臼してから時間がそんなに経っていなかったため、手術をせずに整復する方法をとりました。

麻酔下で無事に整復が成功しました。

整復後は包帯で固定します

尾腹側脱臼の場合の固定

頭背側脱臼の場合の固定

ただし、整復ですぐに戻せる脱臼はまた外れてしまうことも多く、再発する場合には、基本的には手術が推奨されます。

獣医師 中島