フィラリア予防薬で治療したニキビダニ症|横浜市磯子区の動物病院「洋光台ペットクリニック」

症例紹介

フィラリア予防薬で治療したニキビダニ症

症例 フレンチブルドック 5か月齢 未去勢オス

3回目のワクチン接種で来院時、左肩に脱毛が認められました。

抜毛検査を実施したところ、ニキビダニが検出されました。

ニキビダニ症とはニキビダニにより生じる皮膚疾患で、毛包や脂腺に寄生し増殖することで脱毛、赤み、色素沈着、フケなどがみられます。

犬に多くみられ、猫ではまれな疾患です。

ニキビダニは健康な犬にも常在しているダニで、発症には何らかの免疫失調が関与すると考えられています。

発症年齢により若年発症性(生後18カ月齢以下)と成犬発症性にわけられます。

ダニ増殖の背景としては、若齢においては十分な皮膚免疫力がないこと、高齢では皮膚免疫力低下を生じるような背景疾患の関与があります。

 

治療はニキビダニの駆虫になります。

従来は注射薬での治療が主流でしたが、近年ノミ・マダニ予防薬の内服薬がニキビダニにも効果が認められており、安全性も高いため内服薬による治療が増えています。

今回の症例は若齢であったため、成長とともに皮膚の免疫力が上がってくることで

自然と良くなる可能性もありましたが、フィラリアやノミ・マダニの予防が必要な時期でもあったため、内服薬での投与を行いました。

投与後1ヶ月で脱毛は改善がみられました。

皮膚のトラブルは日常的に多く遭遇しますが、症状や原因は様々ですので、

何か異常に気付かれた場合は、早めの受診をおすすめいたします。

獣医師 川口

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