唾液腺嚢腫|横浜市磯子区の動物病院「洋光台ペットクリニック」

症例紹介

唾液腺嚢腫

・症例

トイプードル 避妊雌 12歳

 

・主訴

1週間前から鼻詰まりの様な症状、元気食欲低下、嘔吐、いびき

 

・検査

視診:開口呼吸で息がしづらそう

触診:異常なし

聴診:雑音などなし

血液検査:異常なし

レントゲン検査:唾液の通り道が詰まって腫れています(黄色い丸印)

CT検査:レントゲン検査同様に腫れている所見があります(黄色い丸印)

 

 

 

 

 

・診断

唾液腺嚢腫

 

唾液腺嚢腫とは、何らかのダメージを受けた唾液の通り道の管から唾液が漏れ出して、その部分が腫れて唾液の水たまりを作ってしまう病気です。

原因は多くの場合不明ですが、中には外傷や遺伝などにより起こることもあります。

 

首輪などの締め付けが唾液腺の破損を招く危険性もあるため、胴輪に切り替えるなどしてあまり首に負担をかけないのも予防法の一つです。

 

犬の唾液腺嚢種の主な治療法は、

  • 外科手術で唾液腺そのものを切除する方法
  • 投薬などでの内科治療
  • 穿刺して内容物を抜く

などがあります。

本症例は、唾液腺からの炎症も伴っていたため、連日の抗生物質の投与により症状の改善とレントゲンでも患部が小さくなっている為、飼い主様のご希望で治療は内科療法のみ行いました。

しかし、唾液腺嚢腫は根本的な外科的治療を行っても再発を繰り返す事がありますので、注意が必要です。

 

 

獣医師 田邊

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